「君の名は。」
1日経ったので消化したはずだから”忘れない”うちに書いてみる。
監督が新海誠だということと、主題歌がRADWINPSだということ以外の情報は何一つ入れずに観てきた。
「君の名は。」
映画館が満員になっている空間は久しぶり(”エヴァQ”以来)なので、疲れた…それに加え若い子が多過ぎて引いたよ。必須科目ですか?ってレベル。
正直に言うとこういったアニメーション系統は苦手(というより食わず嫌い)で新海誠って聞いたことはあるけど…てなくらいの知識しかない
しかし爆発的大ヒットと聞けば観に行くっきゃない、それが兄なのです。
※以下ネタバレを含みます。
”寝ること”
”夢を見ること”
”忘れること”
人間誰しもが日常的に体験するこの尊い営みをアニメの力を借りて丁寧に尚且つ綺麗に描かれていました。
でも詰め込み過ぎかな…
恐らく4時間くらいかけてやっとのものを1時間45分で納めてるって印象…細かな心理模写やしっかりとした設定とかがあるんだろうけど(あるのは分かる)、それを原作読んでネーとか過去の作品見てネーとか自分で補完してくれ的なのは辛いです。
意味のある補完は好きですが、多過ぎたり無意味な補完は苦手というかめんどうです。
まあでもそこらを上手くRADWINPSの音楽が誤魔化してますね。ちょっとクドイけど…物語の転換期に合いの手として入る音楽は深く考えることから切り離してくれます。
だから良い意味でも悪い意味でも、ずっと置いてきぼりにされるし、感情移入をするとかしないとかじゃなく、ただ目の前で繰り広げられているものを目撃しているって感じ…
主人公はいつの間にか中身が入れ替わって、いつの間にか恋して、いつの間にか隕石から町を救ってた。
私達はそれを完全に物語の外から見ていた
だからもう一度見たいとは思わないし、良い意味で見た後に何も残らない。
なら微妙だったの?と言われれば
そういう訳じゃないと答えます。笑
だって主役の神木隆之介くんの声の演技が素敵過ぎるもの。
流石は一十一
彼だけではなく、声を当てた方々の演技が素晴らしかった!三葉役の人は置いといて、その叔母を演じた市原悦子とか妹の谷花音ちゃんとか!何て素敵な仕事をする方々なんだ!!!
そして何といっても!!!
この物語の最重要人物であり、唯一我々と同じ目線ながら物語の時間感覚と現実を分からせてくれるパイセン!
体にピースすぎる…
奥寺ミキは瀧くんのバイト先の先輩で、みんなの憧れの的です。ほとんどの登場人物が高校生の中、大学生の女性は一際大人びて見えます。
「私のことちょっと好きだったでしょ?」って普通に言えたり、民宿でブラ紐を見せたり、恐らく瀧くんへの失恋の思いから久しぶりのタバコに火をつけたり、最後の場面では就活で奮闘する昔好きだった男(瀧くん)の前に突然現れて婚約指輪をチラッと見せたり…
アニメ感の強いキャラクター達と目まぐるしく時間軸が変わる物語の中で 、唯一”人間くさい”人間です。
彼女の行動や言動の1つ1つが我々を現実世界に引っ張ってくれます。
奥寺ミキが”君の名は”のバランスを保っているといっても過言ではない!
流石はスプーンを曲げる都市伝説の女!
私はこれからも長澤まさみを応援します!